今年のOOPARTSも最高だった(2023年版)

cinema staffというバンドが主催している音楽フェスOOPARTSに行ってきました。

2013年から始めたこのフェスはコロナの厳しい時期を乗り越えて9回目の開催を迎え、今年も最高だったので興奮冷めやらぬうちに備忘として記します。

ちなみに私は今年で6回目の参戦でした。時を遡って過去分も参加したい...。

 

 

OOPARTSとは

岐阜県出身のバンドcinema staffが音楽に愛を、故郷に誇りを持って開催している音楽フェスです。

そのコンセプトからも分かる通りただの音楽フェスでなく、バンドの故郷である岐阜県に誇りを持って自分たちが大好きなアーティストを集めて開催するフェスです。

cinemastaff.net

 

2021年から岐阜市文化センターにて2日開催になり、毎年4月の第3週の土日に行われています。

 

そんなOOPARTS2023年に行ってきたのでその雑多な感想などを書きます。

 

 

 

0日目

仕事を終わらせ、前日に東京から名古屋へ移動。

大学時代の先輩と軽く飲んで近くのホテルで就寝。

 

1日目

会場へ移動

天気はあいにくの雨。とはいえ雨は雨で風情があってよいですね。

JRで名古屋から岐阜へ30分かけて移動、写真は車窓から。

 

出演バンドの予習のためtricotとノベンバの曲を聴く

2010年代は聴いていたのですが2020年あたりからはなかなか追えていないので....

(でも結局爆裂パニエさんと今日も生きたねを聴いて安らいでしまった)

 

会場に到着、荷物をクロークに預けてリストバンドを交換。

今年もシネマのメンバーからのメッセージを貼り出されていた。三島さんは相変わらず「音楽に愛を、故郷に誇りを。」で締めていた。



 

飯田瑞規

スタートはホール会場であるKOGANE STAGEにてcinema staffのGt.Vo.飯田さんのソロライブ。

 

飯田さんのソロ2曲、シネマ2曲をアコースティックギターとGekoさんとのピアノを交えて演奏したり。制裁は僕にくだるはアコギ単体だったっけ...弾き語りっぽくコード弾きしても雰囲気出るなーって思った記憶がある。そして7カポだった気がする、これを書いたらコピーしよう。

 

「海底」のアコースティックバージョンは初めて聴いた、雨とホールがノスタルジックな雰囲気とマッチしていたのでやっぱり雨でよかった。


哲学的で厭世的な曲である「制裁は僕に下る」を飯田さんが会場のみんなに歌わせようとして(当然)おおコケしていた。
「ライブでこんな空気ある?やばいね。初めてだよ笑」みたいな感じで飯田さんが笑っていて可愛かった。

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最後の5曲目にゲストでLEGO BIG MORLのGt.Vo.のキンタことカナタタケヒロが登場。

2日前の木曜日に名古屋で対バンしたあと、飯田さんの実家に泊まり急遽出演が決定したそうです。

飯田さんと2人でLEGOの名曲「Ray」を演奏。

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キンタさんの普段おちゃらけたテキトーな雰囲気からあの綺麗で透き通った曲を演るのはマジで尊いギャップがエグすぎる。自分が女ならなんかもう絶対このバンドマンにハマっていると思う。

前から3列目で見れたおかげで迫力もあってラスサビのロングトーンあたりで涙腺がゆるんだ。

本当に素晴らしい開幕だった。

 

中山将

飯田さんたちの高校の同級生でもあるシンガーソングライターの中山さんのソロ。

中山さんのブログを事前に読んでいたので演奏の聴く前からもうエモい気分になっていた。

nakayamasho.hatenablog.com

 

飯田さんと中山さんは高校時代に音楽室からクラシックギターを持ち出して曲を聴かせ合ったりしてたみたいです。青春だな。

こういう過去が今に繋がってことが実感できるのもOOPARTSの心に刺さる部分だなと思った。

 

しっとりめな語り口調の曲のイメージだったけれどシルビアコーヒーという曲はカフェミュージックなアコースティックな曲だった。

僕もカフェが好きなので勝手に親近感を持ってしまった。そういえば東京でシルビアコーヒーを見ていない。今度名古屋に行ったら久しぶりに行こうかな。

 

シネマの海についてと中山さんのくじらはどこにいるをくっつけて一つの曲にしていて、内陸県の岐阜のアーティストがこの2曲を歌っていることに心打たれながら聴いた。

 

DUB 4 REASON 

確か柳ヶ瀬アンツのスタッフのバンド

メタルっぽい雰囲気とアンプの上にあるタブレットに👁が投影されていて怖くて会場から逃げてきた。

小学生くらいのときからどうもメタルやプログレが苦手...。

かっこよかったよ、うん。

 

お昼ご飯

大学の後輩と合流。

新代田えるえふるのお酒と「えるえふるの仲良しラーメン店」の素材を使った油そばを食べる。(公式で言えないらしいので内緒にしておく)

 

雨だけれどテントにベンチがあってよかった。

 

あとベンチに行く途中でTシャツを販売しているお兄さんがめちゃくちゃ元気よく絡んできて圧倒された。僕は応援だけして何も買わずに去った。

 

そういえば大学の同期にも会った。OOPARTSでは学生時代の知り合いに会えるのも個人的な嬉しいポイント。

 

KOTORI

あまり予習せずに見てしまった。まっすぐな邦ロックという印象。

シネマをめちゃくちゃリスペクトしていて小さな食卓とかのフレーズを(良い意味で)丸パクリしているらしい。

ちゃんと聴かねば。

シネマを聴いて育つ世代も頭角を表していて時代を感じた。

(上からの書き方になってしまったがそんなつもりはなく私の語彙力の問題...)

 

あとギターの人がEXITのりんたろー。に似ていた。

 

SORRY FOR NOT PURE

食休みがてら座れるKOGANE STAGEを覗きに行った。

そういえばこのユニットも昨年か一昨年にも出てた気がする。

 

Fake Creators

LITEとDÉ DÉ MOUSEの5人組ユニット。

2日目のLITEを見れるか怪しかったのでせっかくなので軽く覗きに行った。

 

チェックインできる時間になったので会場からホテルへ移動。

お昼に食べた油そばのニンニクのせいでマスクの中が緊急事態宣言だったので一刻も早く歯磨きをしたかった。

荷物を置いて歯磨きをしたら会場へ戻る。

 

Algernon Cadwallader 

アメリカのエモマスロックバンド、ベースボーカル。

過去にdelta sleepやThe Velvet Teenが出たときも思ったけれどUS独特のあのドラムのフレーズはなんだろう。普通の八拍子の間にライドかスネアが入ったり、、、音楽よくわからなくて言語化できない、勉強せねば。

 

MCで「US is Bad!  Algernon Cadwallader  is  Good! Japan is サイコー!!」みたいなこと言ってて盛り上がっていた。文脈はよくわからなかったけれど僕も盛り上がっておいた。

 

tircot

シネマと仲が良いバンドのひとつ。

いまだにこのマスロックバンドの箔がとれないし私は拍がとれない。

 

MCほぼなしで駆け抜けていった。

終始暗めな照明でアーティスティックな雰囲気が漂っていた。

2週間前にやったシンクロニシティでのセトリとほぼ一緒だったらしい。

 

そんなかっこいい演奏の裏でファニコンで配信されていた楽屋の中継にてGt.Vo.のイッキュウさんが「OOPARTSの前日に好きな人ができてライブどころじゃない」的なことを言ってたらしい、あれだけかっこいい演奏かましてそんな心境だったのか。

 

THE NOVEMBERS

ノベンバは相変わらず宗教味がありますねDir en greyに影響を受けているだけあって京っぽい歌い方とホイッスルボイスが会場を圧倒していた。

今回も僕の大好きな「こわれる」をやってくれたのでぶち上がった、みんなもあの疾走感好きでしょ。

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österreich (LITE SET) 

通称コストライヒ

國光さんがギターの交換中にVo.の鎌野さんと紺野さんにMC任せようとして、でも全然MCしなくて、マイクはピアノのGekoさんへ。
Gekoさんは困りつつも謙虚に感謝の気持ちを述べたあと「サポートの立場だと何言えばいいかわからないですね、OOPARTSへの思いは國光さんが語ってくれると思うので彼に託します。」的な感じで締めようとしていた。

 

このとき國光さんの準備はとっくに終わっていたのに、まだアンプのほうを向いていて、会場に背を向けていたけれど間違いなくニヤニヤしていた。
屋内会場なのに空を見上げて星を探していたりしてかたくなにGekoさんにMCを続けさせようとしていたのが面白かったし、
何よりあの國光さんがこんな明るい雰囲気でライブをやってくれていることに尊さを覚えた。

the cabsが解散したときのどうか皆様思い出のなかで留め、忘れていってくださることを願いますという言葉が頭に残っているので、あの頃に比べて國光さんが楽しそうに音楽をやっていて嬉しい。

そんなことを思っていたらthe cabsの叶わなかったツアータイトルでもある「楽園の君」を演奏。鎌野さん、紺野さんバージョンも素敵でした。

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最後の1曲は飯田さんを交えて遺体を演っていた。

 

 

BRAHMAN 

せっかくなので軽く覗きに行ったあとにONIGAWARAを見に行った。

MCがめちゃくちゃよかったらしい。僕は生で聴けなかったけれど終演後に調べた。

 

OOPARTSのコンセプトと積み重ねがほかの大型フェスにはない魅力を放っていて、それが言語化されている素敵なMCだと思えた。

 

ONIGAWARA

竹内サティフォと斉藤伸也によるSUPER J-POP UNIT。スキ。

90年代のポップスを彷彿させつつ現代風にした曲調、斉藤さんのライブパフォーマンス、竹内サティフォのギターテクニック。とてもよかった。

日々のちょっとした悩みを明るい曲に昇華できるのが素敵だなと思う、憧れだ。

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斉藤さんがMCで「お前らZAZENを見に行かなくてほんとにいいのかっ!?」ってしきりに言ってた。ONIGAWARAを最後まで見届けてからZAZENへ。

 

ZAZEN BOYS

MATSURI STUDIOから来ましたZAZEN BOYSです」

This is 向井秀徳

ポテトサラダの前に「岐阜も再開発が進んでいて、でもあのへんの道で諦めただろうね、すぐわかったよ。そんな寂れた居酒屋の...」みたいなことを言っていた。

向井さんも岐阜と街並みが似ている福岡から来てるし思うところがありそうなMCだった、エモい。

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2週間前に渋谷であったフェス、シンクロニシティでも飯田さんたちがZAZENを見ていた。シネマとはまったく異なるベクトルのバンドなのに。

こういうレジェンド先輩バンドを呼べるのもOOPARTSとシネマのすごいところ。

 

ちなみに僕はZAZENよりナンバガ派です、どちらも良いけどね。

大学生のときに僕にナンバガを教えてくれてコピバンを一緒にやってくれた友人もこの会場に来ていた、彼がギターで僕がベース。今夜はポテトサラダでも食べに行こうかな。

 

そんなレジェンド向井さんのあとはいよいよ我らがシネマスタッフの番。

 

cinema staff

すべてがよかった。

SEの泥棒でシネマの世界観が作られる、この時間がホントに好きだ。

 

開幕シャドウ、無駄と思えることも全て繋がっていたよね。

 

飯田さんのギターはめずらしかった。テレキャスのgrate escape、コステロジャズマスの海底。今回は2日ともリッケンバッカーの出番がなかった。

 

 

飯田さんが例のBRAHMANのMCについて話して、「唯一の心残りはエルレと被ったこと」って言ってた(この日、近くのライブハウス岐阜Club-Gでエルレが来ていた)

もしやOOPARTSでエルレを見れる日が来るのだろうか。

 

飯田さんのMCはこの日も素敵だった

「音楽はライブに来なくても、サブスクでもCDでもYouTubeでも聴ける。だけどライブに行くっていうのはそういうことでしょ。

今日ここを選んでくれてありがとう。」

 

「今日出てくれてるバンドはあなたの人生を変え得るバンドだと思ってるし、もしかしたらもう貴方の人生が変わって今日ここに来てくれた人もいるかもしれない。全員のあなたに全力で演奏します。」

 

いつもこの旨のMCをしてくれるけれど本当に思っていてその場で出ている言葉なんだなっていうのが伝わってきて心動かされる。偉大なアーティストだ。

 

飯田さんは僕らライブ会場に来る大勢のお客さんを「あなた」って呼んでくれて、大勢の僕らをひとりとして見て、ひとりひとりにメッセージを届けようする心が見えて素敵だなと思う。

 

いまだに白い砂漠のマーチとかの古い曲をやってくれるのも嬉しい、名曲は色褪せない。

 

ラス前の曲はdrama、2021年のOOPARTSで聴いてから本当にこの場に映える曲だなと思った。

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最後に3.28で締める。

 


彼らが退場しても会場は冷めやらぬ、当然のようにアンコールの手拍子。

いつも通り久野さんが缶ビールを持って参上。

そしてマイクへの深いリバーブ

静寂に包まれた会場に缶ビールを開ける音が響き渡る、うーん涅槃。

 

最後にギッフィーも登場し、HYAPER CHANTを会場のみんなと熱唱。

今回のOOPARTSからは声出しOKになってこういうこともできるようになって、先月に三茶でやったライブでも「声出しできるその日までとっておいた」って言ってて、やっとOOPARTSでみんなで歌えてよかった。

 

最後演奏が終わって辻さんがギッフィーにギターをかけようとしていて、ギッフィーの首がとれないかと僕はソワソワして見ていた。

そしてシネマのみんなが去ったあともギッフィーはちょっとだけステージに残ってファンサをしていた、ちょっとくどかった(笑)けどそれもまぁご愛嬌ですね。

 

1日目の夜

外に出るとまだ雨が降っていた。

当然OOPARTS協賛のお店にお金を使わなきゃいけないので大学の後輩と合流して飲みに行く。

居酒屋ニュータマミヤへ移動。

例のナンバガを教えてくれた彼もその場にいた。

 

当然のようにポテトサラダを頼んでご満悦な私。

 

そして元plentyの江沼さんのTシャツを着ていたので、ほかのお客さんから「すみません、私plentyの亡霊なんですけれど...」って声をかけられた、どんな自己紹介やねんと思いながら「僕も亡霊です」って返答した。

 

食事のラインナップは定番の居酒屋メニューといった感じ、中でも鶏の柚子胡椒焼きが特に美味しかった。

 

ちょっと調子乗って頼みすぎてお腹がはちきれそうになったのにお会計は2人で4千円だった。

OOPARTSのリストバンドを見せると10%OFFだったけれど、岐阜の経済に貢献したい一心だったので、
会計時はリストバンドを見せながら「ライブイベントで知ってここにきました。10%OFFいらないのでお金払わせてください!」って言って全額払った。

 

ホテルへ帰り大浴場で汗を流して就寝。楽しい1日目だった。

 

2日目

2日目は昨日の雨が嘘のように気持ちよく晴れていた。

ホテルから会場までの足取りが軽い。

 

昨日お酒を飲みながら2日目のシネマのセトリを予想したのでここに置いておく。

結論から書くと最初の1曲目、新曲、最後のアンコールしか合っていなかった笑

(そして新曲のタイトルが微妙に違う笑)

三島想平

2日目のオープニングは我らがcinema staff三島さん、三島さんが書く曲は本当に詩的で情緒があって素敵だ。

そんな普段書く曲とは裏腹に三島さんのソロはだいぶエンタメな内容だった。

まずはKOGANE STAGEに着くとスタート前なのに謎の3人組がグラサンをかけて仁王立ちしている。(中央の男性は佐々木さん、端の女性はグデイの2人)

 

時間になると佐々木さんのアナウンス、ちょっと緊張しててかわいい。

「本日はOOPARTS 2023にお越しいただきありがとうございます」

「本公演はマスク着用で声出し可能です!

 声援、野次、ペンライト、オタ芸!すべての行為を推奨します!

 三島想平!30分一本勝負!」

三島さんはステージではなく、会場の後ろからスタッフに囲まれK-1選手のごとく登場

ちなみにBGMはCan't stop

お客さんとハイタッチしながらステージへ上がる三島さん

 

そして手のひらで枠を作って、人差し指を手前に引いている「写真カモン!クイクイ!」って感じ

写真撮っていいのか!

もうみんなカメラ掲げてますよ、そりゃあね。

 

 

昨日のONIGAWARAですら写真NGだったのに。さすが主催者、自由だぜ....

 

その後、グデイの二人は三島さんから諭吉を受け取るとつっけんぼうに退場、コントやん。

ちなみにこの諭吉はGekoさんのものらしい、草。

 

 

いざギターを持ってcalifornicationのイントロを弾いてた、私はテンション爆上げ、登場SEに続きレッチリ!!と思った

けど会場はシーン...

レッチリ聴かない人も多かったと思うけれど盛り上げ方がわからなかった人もいたのでは...

三島さん「あれ、盛り上がらないな」的なことを言ってからソロ曲を始める

mellow copperというタイトルらしい、plan Bも良かった。

 

シリアスなラップっぽい曲で飯田さん、キンタ、サティフォたちが茶化しにステージへ登場。

三島さんも「そんな曲じゃないけれど楽しいからOK!」みたいなこと言ってた。

 

そして何よりdramaのセルフカバーが素敵でした、テクノポップっていうのかな。

 

最後はみんなで青雲を合唱、ふれあいのこころ、しあわせの青い雲。青雲。

 

三島さん「この後オストライヒなので情緒をどう持っていけばよいのか悩んでいます。」

そらそうよね。

 

エンターテイメント性の溢れたライブでした。

 

 

österreich

みんな黒い衣装を身に纏って繰り出されるあの儚い世界観、吸い込まれますね。

 

國光さん「OOPARTSは毎年最初の出番で...」

飯田さん「暗い話?暗い話?」

みたいな感じでステージ上でイチャイチャする2人

 

österreichが世界観を作ってくれるのでOOPARTSが始まるんですよ。いや三島さんのエンタメも素敵ですが。。。

 

最後に楽園の君が聴けて良かった。本当にこの曲を聴くと胸が締め付けられるなぁ。。。

國光さんってthe cabs時代から曲を作るたびに「なんでこんなものを作ってしまったんだ」みたいなことを言ってたらしいんだけれど、楽園の君を作ったときだけは「良い曲ができた」ってつぶやいたらしい。

國光さんの中で何かから開放された分岐点の曲だと思うんだよな、って思っていつも聴いてます。

 

國光さんがMCで「体調に気をつけながらOOPARTSを楽しんでいってね」って言葉をかけてくれた。優しさにあふれた國光さんの言葉、尊いです。

 

mudy on the 昨晩

シネマと同じく残響レコード出身、そして名古屋の大学出身。

僕も学生時代は名古屋で過ごしたので思い入れがあるバンド。

 

最近10年ぶりにアルバム出しましたね、昨年のOOPARTSでアルバム出すことを発表してから気づけば1年か。

 

ライブ行くと毎回SEに小沢健二がかかっている気がするけれどアレはmudyの趣味なのかな、普段の演奏からは想像がつかない。

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1曲目はYOUTH、イントロでぶち上がりますね。会場も盛り上がっていました。

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4曲目のなななのかではösterreichから國光さんと鎌野さんが語り&ボーカルで登場。

mudyでボーカル入ってる曲ってたぶんこれだけだよね。

そらもうmudyな雰囲気でした、今からRPGのラスボスにでも挑むんか俺は。と思いながら聴いてました。

 

赤いテレキャスがトレードマークのフルサワさん、いつもこけそうなのにこけないパフォーマンスを見せてくださる。この日もこけなかった。

 

mudyはいつも良い意味で身内感があるライブをしてくれる、楽しい。

 

お昼ご飯

今のうちにお昼ご飯。

大学の先輩と合流して協賛のお店に向かう。

 

第一希望の味噌とんかつは並んでいる、定食屋も並んでいる。

あと周辺にあるのは怪しいカレー屋さん。。。

twitter.com

なんとかカレー屋さんにたどり着く、今日はお店の外で屋台形式らしい。

 

メガネをかけた小柄なハイテンションおじいちゃんがカレーをよそってくれる。

「からくて、あまくて、からいカレーだよ〜」とニコニコしながらカレーを渡してくれる。このおじいちゃん、ディズニーに出てきそう。

 

スパイスが効いた中辛カレー、ベンチに座って太陽の光を浴びながら食べる。美味しい。

 

カレーのあとはコーヒーですね、当然協賛のお店です。

デザートも食べたいのでシュークリームとアイスコーヒーを注文する。

 

tabelog.com

と思ったらあと10分もしないうちにほぼ股下90cmが始まってしまう!
ほぼOOPARTSでしかライブしないのに!

シュークリームを頬張り、アイスコーヒーを飲み干す。

会場内は飲食禁止だからね、こればかりは仕方ない。

 

先輩はホットコーヒーに苦戦中。

すみません!僕はできた後輩ではないので先に会場へ行きます!!!

 

ほぼ股下90cm

FUJI ROCKにも出演経験がある神ユニット。

昨年は2日とも出て新曲エグナイを披露してくれた、今年はいかに。

 

冷静に2日も出なくていいよねってなって今年は1日らしい。
見る側としてもやはりメインステージを見たいので助かる...股下が出るなら絶対こっちにきちゃう..。

 

今年は新曲ブランケットを披露。昨年のユーモアに溢れたエグナイとは打って変わってサティフォさんの優しさに包まれた曲だった。

フォークソングっぽい弾き語りとギターソロが魅力的な曲だった気がする。

 

もちろん「エグナイ」も「また明日」も披露。彼らは今年もA・RA・SHIを巻き起こしてくれた。

 

そして今年はTシャツを作ってきたとのこと。

「貢ぎたいし軽くLITEを見て余った分は全部買うかー」と思って遅めに行ったら売り切れていた。

キンタさん優しいから「今Tシャツの列に並んでいる人、写真だけでも!!」って言ってくれたけれど、シャイな成人男性の僕はそそくさと会場へ戻った。

来年は勇気を出して一緒に写真を撮ってもらいたい。

 

LITE

OOPARTSのときには数曲見ているけれどいまだにちゃんと聴いたことがない。

英語の歌詞で歌っている曲があった。このバンドってインストバンドじゃなかったっけ。

会社の先輩が好きなバンドとのことでそろそろちゃんと聴かなきゃ。と延々と思っている。

 

アルカラ

ロック界の貴公子、アルカラ。

稲村さんがリハでHYPER CHANTのシンガロング最後の1音だけ外すというバイオリン使ったバイオリンギャグを何回かやって会場は笑いの渦に包まれる。

高貴なギャグだ。。。

 

ライブ中のMCでは「今日22時に告知予定やけど、もう22時なんで言いますー!」と先走ってcinema staffとのA.SO.BIツアーを告知、稲村さん自由だなー。もちろん申し込んだ。

skream.jp

 

最後の秘密基地がノスタルジックでよかった。
以前シネマもカバーしてたし、そんなことを思い出すと情緒的な気分に拍車がかかった。

 

the telephones

言わずと知れたディスコバンド。

リハでギタボの石毛さんが9mmのdiscommunicationを弾いていて我々世代に刺さるな〜ってなった。

(シネマが残響レコードに入れたのも辻さんが9mmのTシャツを着ていたおかげという逸話もある)

 

1曲目はMonkey Discooooooo、こりゃフロアもアツくなりましたよ。

僕はtelephonesとは反対側のステージにいたのだけれど、こちらのステージでもtelephonesを知っているであろう人たちは踊って盛り上がっていた。

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一方telephonesを知らない人もそれなりに多そうでシンガロングは比較的おさえめだった、にも関わらず盛り上がっていて相変わらずライブパフォーマンスが上手だなと思った。

そしてシンセの岡本さんはリハ時点から相変わらず脱げそうだった、細すぎる、これが内田ゆうほを落とした男か...独創的だ...。

ライブ中はフロアまで降りてきて縦横無尽に駆け回ったり、観客にカウベルを持たせたりと本当に自由だった。カメラマンさん必死についていってて偉い...。

 

Urban discoでカラフルアフロをつけた辻さんもコラボ。半ズボンでニコニコしながらギターを弾く姿はイタズラ小僧のようだった。

 

そしてI Hate DISCOOOOOOO!!!

僕は高校生のときにこの曲でtelephonesを知ったこともあり、テンションぶち上がり。

そらもう「うぉーおーおーおーおーおー」からの「ディスコ!!ディスコ!!ディスコ!!」ですよ

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最後はLove&DISCOで綺麗に締まって終わり。

 

石毛さんがMCが「2年前にOOPARTS出た時はこうやってみんなで声を出せる日が来るなんて思わなかった。こうやってアーティストが帰ってこれる場所を用意してくれて、OOPARTSを続けてくれたシネマに感謝とリスペクトを捧げます。」みたいなことおっしゃっていて胸にきた。

 

2年前のOOPARTSはまだコロナ禍真っ只中で、緊急事態宣言も出ては解除されてが繰り返される中での開催だった。

当時こんな状況下でライブなんて行ってもいいのだろうかとモヤモヤして臨んだOOPARTS、そのときに石毛さんが「ここに来たことを誇りに思っていいよ」っておっしゃってくださって、ああこの人は今僕らが欲しい言葉で僕らを肯定してくれて素敵な方だなって思えた、今でもそのときの光景は強烈に覚えている。

 

曲とライブパフォーマンスはディスコなのに、こんなに感動的なMCをするのズルいよ、このバンド。

 

KEYTALK 

リハで八木さんがcinema staffのチェンジアップを叩いてくれた。去年も君になりたいかなんかやってたな。ファンサあざす...。

巨匠がテレキャス使っているのは飯田さんが昔AMKでテレキャス使ってたかららしい。知らなかった。飯田さんは「それもっといろんなところで言って」って。

僕もシネマを知ったのはAMKだったのでなんだか感慨深い。

 

このバンド、まじでバチバチに上手だなと思っていつも見惚れる。

MATSURI BAYASHIのスラップは相変わらず歪みを効かせつつも綺麗で毎回リフとベースソロでテンションがぶち上がる。

 

最後はシネマの飯田さん、久野さん、辻さんも参戦。

みんなで歌うアワーワールドはとても楽しそうだった。僕もラーラーララーしたい。

sugar titleの曲は詩的な歌詞と対照的な裏腹なダンスロック、この調和が本当に素敵ですね。

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ちなみにこの頃ONIGAWARAが のたうち回ってたらしい。めちゃ見たかった。

 

 

THE BACK HORN

ついに生で見たぞ、この正統派ロックバンド。

ベースのフレットが赤く光っていて目を奪われた。そしてサラッと綺麗な16分のフレーズを弾いたりしてから曲に入ったりして、普段の疾走感ある曲調に紛れた技巧も見せつけられた、かっけぇ...。

 

もう何よりもコバルトブルーの熱量と一体感がなによりもすごかった。

やっぱりバクホンといえばこの曲ですよね、みんなで力の限り拳を突き上げましたよ。

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この曲、神風特攻隊の歌なんですよね、恐怖、勇気、決意、いろんな感情が渦巻く葛藤が伝わってくる曲ですね。

この曲を聴くと自分の悩みはなんて些細なことなのだろうと思います、命とは何か。そんなことを考えさせられる曲です。

コバルトブルーについて書かれている素敵なブログあったのでここに置いておきます。

 

ameblo.jp

 

僕も知覧へ行こうかな、人生のどこかで行かなきゃいけない気がしている。

 

そして会場のボルテージは最高潮、トリのcinema staffへ。

cinema staff

すべてが最高だった。

 

バックスクリーンに映し出されるcinema staffの文字、そこに静かに流れるSEの泥棒。

彼らの登場前から拍手が鳴り止まない。

 

静寂を割くようなギターの鈍い音、1曲目は望郷。

哀愁と希望が入り混じる地元、夜が明けていくあの感じ。

 

そして2曲目、今日もジャズマス版の海底だった。

今更ながら海底のコーラスってSteal light / Still right / Still writeなんですね。

海底にいる俺たち、光を奪われても、この信念を正しいと信じて、歌を書き続ける。
みたいな感じなのかな。

 

3曲目、AMK HOLLIC。

イントロで会場のボルテージが明らかに上がった。

薄暗い部室にボロボロのソファ、入り混じったにおい、モラトリアムに立ち向かう葛藤を思い出させるエッジの効いた曲、まじでかっこいいよ。

 

舞台の下手に出演者のみなさんがいて、ぱっと見ても15人は見えた。

LEGOのキンタさん、KEYTALKの八木さん、たけまささん...みんなガヤがすごかった笑

飯田さんも「うるさいよ、言いたいことあるから黙ってて!笑」って怒りながらも楽しそうに言ってたし。

そしてスマホで観客や自分たちを撮影するアルカラの稲村さん、自由だ...。

 

4曲目は先月ライブで初披露した新曲フェノメナルマン。

3.28ではコロナ禍という長い長い夜を抜けるために自身を鼓舞する曲だった。この曲は「僕らは超常現象、あんなに遠かった朝がもうそこまで来てる。」って、がんばって進んできた先に夜明けが見えてきたんだなと思える曲。

cinema staffは超常現象です。

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5曲目、storyflow。

バックスクリーンに映し出される映像との調和。

最後にセルフタイトルのアルバムジャケットのテントに吸い込まれる演出がよかった。

 

 

ここでの飯田さんのMCがとても印象的だった

「みんなもそれぞれの人生があって俺たちみたいに悩んだり苦しんだりすることがあると思うけれど、でも今日みたいな日があるからまだやれる。そういう日を作ることが俺たちミュージシャンがやるべきことだと思う。」

「音楽をやっているひと、バンドを組んでいる人、この中にもいると思うけれど、がんばれば憧れのバンドとも繋がって対バンできるから、俺たちもそうだったから!」

ひとしきり感情をぶちまけた後、溢れ出るように「ああ...幸せだ...。」って飯田さんがつぶやいた。

泣くやん、こんなの。

 

そしてここからは駆け抜けいてく。

6曲目、希望の残骸。人生、出会いと別れ、希望と葛藤。

7曲目、greate escapeからラストはtheme of usへ。

三島さんが声高らかに「ヒーロー見参!」そしてみんなで「1,2,3,4!」の掛け声。これがライブだよね。

 

そしてアンコール。

このときの三島さんの言葉がまた良いんだよな。

「俺からも改めて言わせてください!

出演してくださった先輩バンド超大事な友人たち、関わってくださったスタッフのみなさま、ボランティアの方々、本当に本当にありがとうございました!」

「世界一頼りになるメンバー、スタッフ、ファンの皆さん。支えられてばかりなのに僕たちはそれを音楽やライブでしか返すしかできないけれど...。
この2日間で返せたんじゃないでしょうか!」

もらってばかりです、ありがとうcinema staff

 

そして想像上の「海について」を演奏してOOPARTSの幕は閉じました。

最後演奏が終わった後の辻さんの達成感にあふれた子供みたいな笑顔がよかったな、今年もこの人が一番OOPARTSを楽しんだと思っているのだろう、僕らも同じくらい楽しめました。

 

 

ありがとうcinema staff

 

最後に

OOPARTSとcinema staffのライブへ行くたびに思うのですが、自分はこの先どんな未来を歩みたいのか、この豊かで平和になっていく時代の中で自分が本当に何をしたいのかを考えさせられます。

そしてまだその答えを出せていませんが、こうやって好きなバンドを見てみんなで美味しいものを食べてお酒を飲んで眠る日があるだけで自分は幸福なのかなと思っています。

少しずつ自分の価値観を言語化していって、これからも、死ぬまでも自分が幸せだと思える人生を歩んでいこうと思います。

 

 

 

 

この2日のシネマのセトリをApple Musicのプレイリストで置いておきます。

ナッシュの「2023/4/15 OOPARTS1日目 岐阜 cinema staff」をApple Musicで

ナッシュの「2023/4/16 OOPARTS2日目 岐阜 cinema staff」をApple Musicで