江沼郁弥のB面バンド、DOGADOGA(ドガ)
元plentyの江沼郁弥(えぬまふみや)さんについての話。
2023年6月17日、渋谷で開催されたやついフェスにて初発表されたDOGAというバンド
plentyとも江沼さんのソロとも違うやんちゃなバンド
アロハシャツに身を包み、ファンクでもパンクでもないエキセントリックで自由なバンド
今までの江沼さんから受ける印象とは本当に異なっていて、正直最初は戸惑った。
ほかの多くのplentyファン、江沼さんファンもそうだったのではないだろうか。
plentyのときはノスタルジックだった。終盤のlifeのツアーは映像と音楽の調和が素敵だった。
江沼さんはソロになってもミステリアスだった。
plenty解散後の初のソロライブ。2018年9月8日、恵比寿のLIQUID ROOM。
一言のMCも説明もなく、すべて新曲でやりきった。
それからもミステリアスで厭世的だが、どこか希望を持った曲が多くなった。
plentyの後期から伝わってくるあの感じ。ライフステージも変わってこういう曲を演っていきたかったんだろうなと思う。
でもDOGADOGAは違う。
人間には表と裏、陰と陽、そんな二面性だけでは語りきれないのが人間。
でもあえて私たちが見てきた江沼さんをA面とするのであれば、DOGADOGAというバンドは江沼さんのB面ではないだろうか。
たぶんDOGADOGAだけ聴いても自分はハマらなかった。A面があったからこそB面に味が出ている。
江沼さんはソロをやめたわけでもないし、今でもplentyの曲はやってくれる。
まぁplentyの曲をやってくれるには解散から随分時間がかかったけど...でもそれだけの時間がファンにも必要だったと思う。
要は江沼さんの根っこが変わったわけではないと思う。
ちょっと話が変わるけれど、2023年9月8日の吉祥寺WARPで行われたDOGADOGAと木(KI)の2マンライブ。
このライブのあと、カウンターでお酒を飲んでいたら江沼さんが出てきて生まれて初めて喋れた。
10年以上追いかけている憧れのアーティストだったので本当に嬉しかった。
最後に「plentyのコピーやっていました」って伝えたら「別れ際じゃなくてもっと早く言ってよ!ありがとう!」ってあの素敵な満面の笑みで言ってもらえた。
引き続き江沼さんが作る世界観と音楽を、A面もB面も楽しんでいきたい。
罪悪感との向き合い方
怠惰からくる罪悪感がある。
買った本を読まずに積んでいる。
資格試験を申し込まない。
やった方がいいことをやらない。
そういった罪悪感の解消方法、一番手っ取り早いのは結局やることなんだろう。
捨てるものは捨てて、続けるものは続けて、アップデートするものはして、新しい挑戦もする。
やりたいこととやるべきこと、その先にどう人生が豊かになるか、そんなことを考えながら今日もこの罪悪感と向き合っていこう。
地元に帰ると牙が抜ける
2024年の元日、今は東京にいる。
年末に3日間だけ地元に帰った。
地元は時間の流れがゆっくりしている。
上京する前の価値観の延長線上にみんながいる。
どこか闘う気持ちが薄れる。牙が抜ける。
地元は場所も人もめちゃくちゃ好き。
でも地元に帰るとこういった葛藤に苛まれるので毎年、年末の3日間だけ帰ることにしている。お盆も帰らない。
幸い東京にいると知り合いが声をかけてくれるし、会いたい人とは会いたい頻度で会えている。
2024年も牙を磨いていきたい。
楽天が宇宙からの音声通話に成功していた件、楽天が日本の携帯キャリア事業に与える影響
先日、目の前で見知らぬ人が突然倒れて慌てて救急車を呼んだのですが、そのときに「携帯電話が繋がる」という当たり前を提供してくれるありがたさを再認識しました。
そんなこんなで携帯キャリア事業の話です。
楽天が日本の携帯産業に与えた影響はかなり大きいと思っています。
他国の事例として、過去2012年にフランスで第4のキャリアが参入したことで、携帯料金が月額約5,200円から約1,900円に下がっています。
一方、日本の月額の携帯料金は楽天が第4のキャリアとして参入する前は約6,000円と言われていますが、楽天が2019年10月から参入したことで、既存のキャリア3社は今までの半額、月額2,980円のプランを打ち出しました。
もちろん料金を下げた要因は楽天の参入だけでなく、参入前の2017年ごろから格安SIMが普及しはじめたり、そもそもなぜ楽天が携帯キャリア事業に参入できたのか、参入後の対応や品質はどうか、という話もあるのですが、
それでも楽天の参入が携帯の通信料金を下げる大きな要因になったと考えています。
そんな楽天が、また携帯キャリア産業に大きい影響を与え得るニュースを出していました。
楽天のスペースモバイルサービスの実現への第一歩、宇宙からの音声通話が成功しています。
これが実現すれば基地局が不要になり、屋外なら山奥であろうとどこでも電波が通り、災害時であっても問題なく通信ができる、そんな未来になると考えています。
楽天のスペースモバイルが実現すればほかのキャリアも追従せざるを得ず、携帯キャリア事業がさらに発展するのではないでしょうか。
とはいえ楽天が日本の携帯キャリア事業に及ぼした影響は大きく、スペースモバイルが実用化すればさらにこの事業が発展すると期待しています、今後の動向が気になるばかりです!
ここまで楽天への期待を言っておいてなんですが、私自身は1ユーザーとしてシビアに考えてよりお得な会社を使うだけです...。楽天モバイルの回線品質の向上にも期待!
今年のOOPARTSも最高だった(2023年版)
cinema staffというバンドが主催している音楽フェスOOPARTSに行ってきました。
2013年から始めたこのフェスはコロナの厳しい時期を乗り越えて9回目の開催を迎え、今年も最高だったので興奮冷めやらぬうちに備忘として記します。
ちなみに私は今年で6回目の参戦でした。時を遡って過去分も参加したい...。
OOPARTSとは
岐阜県出身のバンドcinema staffが音楽に愛を、故郷に誇りを持って開催している音楽フェスです。
そのコンセプトからも分かる通りただの音楽フェスでなく、バンドの故郷である岐阜県に誇りを持って自分たちが大好きなアーティストを集めて開催するフェスです。
2021年から岐阜市文化センターにて2日開催になり、毎年4月の第3週の土日に行われています。
そんなOOPARTS2023年に行ってきたのでその雑多な感想などを書きます。
0日目
仕事を終わらせ、前日に東京から名古屋へ移動。
大学時代の先輩と軽く飲んで近くのホテルで就寝。
1日目
会場へ移動
天気はあいにくの雨。とはいえ雨は雨で風情があってよいですね。
JRで名古屋から岐阜へ30分かけて移動、写真は車窓から。
出演バンドの予習のためtricotとノベンバの曲を聴く
2010年代は聴いていたのですが2020年あたりからはなかなか追えていないので....
(でも結局爆裂パニエさんと今日も生きたねを聴いて安らいでしまった)
会場に到着、荷物をクロークに預けてリストバンドを交換。
今年もシネマのメンバーからのメッセージを貼り出されていた。三島さんは相変わらず「音楽に愛を、故郷に誇りを。」で締めていた。
飯田瑞規
スタートはホール会場であるKOGANE STAGEにてcinema staffのGt.Vo.飯田さんのソロライブ。
飯田さんのソロ2曲、シネマ2曲をアコースティックギターとGekoさんとのピアノを交えて演奏したり。制裁は僕にくだるはアコギ単体だったっけ...弾き語りっぽくコード弾きしても雰囲気出るなーって思った記憶がある。そして7カポだった気がする、これを書いたらコピーしよう。
「海底」のアコースティックバージョンは初めて聴いた、雨とホールがノスタルジックな雰囲気とマッチしていたのでやっぱり雨でよかった。
哲学的で厭世的な曲である「制裁は僕に下る」を飯田さんが会場のみんなに歌わせようとして(当然)おおコケしていた。
「ライブでこんな空気ある?やばいね。初めてだよ笑」みたいな感じで飯田さんが笑っていて可愛かった。
最後の5曲目にゲストでLEGO BIG MORLのGt.Vo.のキンタことカナタタケヒロが登場。
2日前の木曜日に名古屋で対バンしたあと、飯田さんの実家に泊まり急遽出演が決定したそうです。
飯田さんと2人でLEGOの名曲「Ray」を演奏。
キンタさんの普段おちゃらけたテキトーな雰囲気からあの綺麗で透き通った曲を演るのはマジで尊い。ギャップがエグすぎる。自分が女ならなんかもう絶対このバンドマンにハマっていると思う。
前から3列目で見れたおかげで迫力もあってラスサビのロングトーンあたりで涙腺がゆるんだ。
本当に素晴らしい開幕だった。
中山将
飯田さんたちの高校の同級生でもあるシンガーソングライターの中山さんのソロ。
中山さんのブログを事前に読んでいたので演奏の聴く前からもうエモい気分になっていた。
飯田さんと中山さんは高校時代に音楽室からクラシックギターを持ち出して曲を聴かせ合ったりしてたみたいです。青春だな。
こういう過去が今に繋がってことが実感できるのもOOPARTSの心に刺さる部分だなと思った。
しっとりめな語り口調の曲のイメージだったけれどシルビアコーヒーという曲はカフェミュージックなアコースティックな曲だった。
僕もカフェが好きなので勝手に親近感を持ってしまった。そういえば東京でシルビアコーヒーを見ていない。今度名古屋に行ったら久しぶりに行こうかな。
シネマの海についてと中山さんのくじらはどこにいるをくっつけて一つの曲にしていて、内陸県の岐阜のアーティストがこの2曲を歌っていることに心打たれながら聴いた。
DUB 4 REASON
確か柳ヶ瀬アンツのスタッフのバンド
メタルっぽい雰囲気とアンプの上にあるタブレットに👁が投影されていて怖くて会場から逃げてきた。
小学生くらいのときからどうもメタルやプログレが苦手...。
かっこよかったよ、うん。
お昼ご飯
大学の後輩と合流。
新代田えるえふるのお酒と「えるえふるの仲良しラーメン店」の素材を使った油そばを食べる。(公式で言えないらしいので内緒にしておく)
雨だけれどテントにベンチがあってよかった。
あとベンチに行く途中でTシャツを販売しているお兄さんがめちゃくちゃ元気よく絡んできて圧倒された。僕は応援だけして何も買わずに去った。
そういえば大学の同期にも会った。OOPARTSでは学生時代の知り合いに会えるのも個人的な嬉しいポイント。
KOTORI
あまり予習せずに見てしまった。まっすぐな邦ロックという印象。
シネマをめちゃくちゃリスペクトしていて小さな食卓とかのフレーズを(良い意味で)丸パクリしているらしい。
ちゃんと聴かねば。
シネマを聴いて育つ世代も頭角を表していて時代を感じた。
(上からの書き方になってしまったがそんなつもりはなく私の語彙力の問題...)
あとギターの人がEXITのりんたろー。に似ていた。
SORRY FOR NOT PURE
食休みがてら座れるKOGANE STAGEを覗きに行った。
そういえばこのユニットも昨年か一昨年にも出てた気がする。
Fake Creators
LITEとDÉ DÉ MOUSEの5人組ユニット。
2日目のLITEを見れるか怪しかったのでせっかくなので軽く覗きに行った。
チェックインできる時間になったので会場からホテルへ移動。
お昼に食べた油そばのニンニクのせいでマスクの中が緊急事態宣言だったので一刻も早く歯磨きをしたかった。
荷物を置いて歯磨きをしたら会場へ戻る。
Algernon Cadwallader
アメリカのエモマスロックバンド、ベースボーカル。
過去にdelta sleepやThe Velvet Teenが出たときも思ったけれどUS独特のあのドラムのフレーズはなんだろう。普通の八拍子の間にライドかスネアが入ったり、、、音楽よくわからなくて言語化できない、勉強せねば。
MCで「US is Bad! Algernon Cadwallader is Good! Japan is サイコー!!」みたいなこと言ってて盛り上がっていた。文脈はよくわからなかったけれど僕も盛り上がっておいた。
tircot
シネマと仲が良いバンドのひとつ。
いまだにこのマスロックバンドの箔がとれないし私は拍がとれない。
MCほぼなしで駆け抜けていった。
終始暗めな照明でアーティスティックな雰囲気が漂っていた。
2週間前にやったシンクロニシティでのセトリとほぼ一緒だったらしい。
そんなかっこいい演奏の裏でファニコンで配信されていた楽屋の中継にてGt.Vo.のイッキュウさんが「OOPARTSの前日に好きな人ができてライブどころじゃない」的なことを言ってたらしい、あれだけかっこいい演奏かましてそんな心境だったのか。
THE NOVEMBERS
ノベンバは相変わらず宗教味がありますね、Dir en greyに影響を受けているだけあって京っぽい歌い方とホイッスルボイスが会場を圧倒していた。
今回も僕の大好きな「こわれる」をやってくれたのでぶち上がった、みんなもあの疾走感好きでしょ。
österreich (LITE SET)
通称コストライヒ。
國光さんがギターの交換中にVo.の鎌野さんと紺野さんにMC任せようとして、でも全然MCしなくて、マイクはピアノのGekoさんへ。
Gekoさんは困りつつも謙虚に感謝の気持ちを述べたあと「サポートの立場だと何言えばいいかわからないですね、OOPARTSへの思いは國光さんが語ってくれると思うので彼に託します。」的な感じで締めようとしていた。
このとき國光さんの準備はとっくに終わっていたのに、まだアンプのほうを向いていて、会場に背を向けていたけれど間違いなくニヤニヤしていた。
屋内会場なのに空を見上げて星を探していたりしてかたくなにGekoさんにMCを続けさせようとしていたのが面白かったし、
何よりあの國光さんがこんな明るい雰囲気でライブをやってくれていることに尊さを覚えた。
the cabsが解散したときのどうか皆様思い出のなかで留め、忘れていってくださることを願いますという言葉が頭に残っているので、あの頃に比べて國光さんが楽しそうに音楽をやっていて嬉しい。
そんなことを思っていたらthe cabsの叶わなかったツアータイトルでもある「楽園の君」を演奏。鎌野さん、紺野さんバージョンも素敵でした。
最後の1曲は飯田さんを交えて遺体を演っていた。
BRAHMAN
せっかくなので軽く覗きに行ったあとにONIGAWARAを見に行った。
MCがめちゃくちゃよかったらしい。僕は生で聴けなかったけれど終演後に調べた。
cinema staffはOOPARTSについて「バンドの誇り」「自分達が信頼して好きなバンドを呼んでる」って何度も話してるるけど、開催10周年という節目に、核心をついたようなトシロウさんの言葉『広い所で似たようなメンツ集めて、何の繋がりもない、そんなフェスはもういらねえ。どんなフェスが欲しいんだ?
— なみ (@awe_vx3) April 15, 2023
大きい小さい関係ない。一般的でない、オリジナリティあって、歪なバンドが集まって、繋がりを持って、文化センターを満杯にするようなフェスが欲しいんじゃねえのか!?シネマがそんなフェスにする!』って言われた事。運命的で必然的で、間違いなく"全て繋がっていた"んだと思った。
— なみ (@awe_vx3) April 15, 2023
OOPARTSのコンセプトと積み重ねがほかの大型フェスにはない魅力を放っていて、それが言語化されている素敵なMCだと思えた。
ONIGAWARA
竹内サティフォと斉藤伸也によるSUPER J-POP UNIT。スキ。
90年代のポップスを彷彿させつつ現代風にした曲調、斉藤さんのライブパフォーマンス、竹内サティフォのギターテクニック。とてもよかった。
日々のちょっとした悩みを明るい曲に昇華できるのが素敵だなと思う、憧れだ。
斉藤さんがMCで「お前らZAZENを見に行かなくてほんとにいいのかっ!?」ってしきりに言ってた。ONIGAWARAを最後まで見届けてからZAZENへ。
ZAZEN BOYS
「MATSURI STUDIOから来ましたZAZEN BOYSです」
This is 向井秀徳。
ポテトサラダの前に「岐阜も再開発が進んでいて、でもあのへんの道で諦めただろうね、すぐわかったよ。そんな寂れた居酒屋の...」みたいなことを言っていた。
向井さんも岐阜と街並みが似ている福岡から来てるし思うところがありそうなMCだった、エモい。
2週間前に渋谷であったフェス、シンクロニシティでも飯田さんたちがZAZENを見ていた。シネマとはまったく異なるベクトルのバンドなのに。
こういうレジェンド先輩バンドを呼べるのもOOPARTSとシネマのすごいところ。
ちなみに僕はZAZENよりナンバガ派です、どちらも良いけどね。
大学生のときに僕にナンバガを教えてくれてコピバンを一緒にやってくれた友人もこの会場に来ていた、彼がギターで僕がベース。今夜はポテトサラダでも食べに行こうかな。
そんなレジェンド向井さんのあとはいよいよ我らがシネマスタッフの番。
cinema staff
すべてがよかった。
SEの泥棒でシネマの世界観が作られる、この時間がホントに好きだ。
開幕シャドウ、無駄と思えることも全て繋がっていたよね。
飯田さんのギターはめずらしかった。テレキャスのgrate escape、コステロジャズマスの海底。今回は2日ともリッケンバッカーの出番がなかった。
飯田さんが例のBRAHMANのMCについて話して、「唯一の心残りはエルレと被ったこと」って言ってた(この日、近くのライブハウス岐阜Club-Gでエルレが来ていた)
もしやOOPARTSでエルレを見れる日が来るのだろうか。
飯田さんのMCはこの日も素敵だった
「音楽はライブに来なくても、サブスクでもCDでもYouTubeでも聴ける。だけどライブに行くっていうのはそういうことでしょ。
今日ここを選んでくれてありがとう。」
「今日出てくれてるバンドはあなたの人生を変え得るバンドだと思ってるし、もしかしたらもう貴方の人生が変わって今日ここに来てくれた人もいるかもしれない。全員のあなたに全力で演奏します。」
いつもこの旨のMCをしてくれるけれど本当に思っていてその場で出ている言葉なんだなっていうのが伝わってきて心動かされる。偉大なアーティストだ。
飯田さんは僕らライブ会場に来る大勢のお客さんを「あなた」って呼んでくれて、大勢の僕らをひとりとして見て、ひとりひとりにメッセージを届けようする心が見えて素敵だなと思う。
いまだに白い砂漠のマーチとかの古い曲をやってくれるのも嬉しい、名曲は色褪せない。
ラス前の曲はdrama、2021年のOOPARTSで聴いてから本当にこの場に映える曲だなと思った。
最後に3.28で締める。
彼らが退場しても会場は冷めやらぬ、当然のようにアンコールの手拍子。
いつも通り久野さんが缶ビールを持って参上。
そしてマイクへの深いリバーブ。
静寂に包まれた会場に缶ビールを開ける音が響き渡る、うーん涅槃。
最後にギッフィーも登場し、HYAPER CHANTを会場のみんなと熱唱。
今回のOOPARTSからは声出しOKになってこういうこともできるようになって、先月に三茶でやったライブでも「声出しできるその日までとっておいた」って言ってて、やっとOOPARTSでみんなで歌えてよかった。
最後演奏が終わって辻さんがギッフィーにギターをかけようとしていて、ギッフィーの首がとれないかと僕はソワソワして見ていた。
そしてシネマのみんなが去ったあともギッフィーはちょっとだけステージに残ってファンサをしていた、ちょっとくどかった(笑)けどそれもまぁご愛嬌ですね。
1日目の夜
外に出るとまだ雨が降っていた。
当然OOPARTS協賛のお店にお金を使わなきゃいけないので大学の後輩と合流して飲みに行く。
居酒屋ニュータマミヤへ移動。
例のナンバガを教えてくれた彼もその場にいた。
当然のようにポテトサラダを頼んでご満悦な私。
そして元plentyの江沼さんのTシャツを着ていたので、ほかのお客さんから「すみません、私plentyの亡霊なんですけれど...」って声をかけられた、どんな自己紹介やねんと思いながら「僕も亡霊です」って返答した。
食事のラインナップは定番の居酒屋メニューといった感じ、中でも鶏の柚子胡椒焼きが特に美味しかった。
ちょっと調子乗って頼みすぎてお腹がはちきれそうになったのにお会計は2人で4千円だった。
OOPARTSのリストバンドを見せると10%OFFだったけれど、岐阜の経済に貢献したい一心だったので、
会計時はリストバンドを見せながら「ライブイベントで知ってここにきました。10%OFFいらないのでお金払わせてください!」って言って全額払った。
ホテルへ帰り大浴場で汗を流して就寝。楽しい1日目だった。
2日目
2日目は昨日の雨が嘘のように気持ちよく晴れていた。
ホテルから会場までの足取りが軽い。
昨日お酒を飲みながら2日目のシネマのセトリを予想したのでここに置いておく。
結論から書くと最初の1曲目、新曲、最後のアンコールしか合っていなかった笑
(そして新曲のタイトルが微妙に違う笑)
三島想平
2日目のオープニングは我らがcinema staff三島さん、三島さんが書く曲は本当に詩的で情緒があって素敵だ。
そんな普段書く曲とは裏腹に三島さんのソロはだいぶエンタメな内容だった。
まずはKOGANE STAGEに着くとスタート前なのに謎の3人組がグラサンをかけて仁王立ちしている。(中央の男性は佐々木さん、端の女性はグデイの2人)
時間になると佐々木さんのアナウンス、ちょっと緊張しててかわいい。
「本日はOOPARTS 2023にお越しいただきありがとうございます」
「本公演はマスク着用で声出し可能です!
声援、野次、ペンライト、オタ芸!すべての行為を推奨します!
三島想平!30分一本勝負!」
三島さんはステージではなく、会場の後ろからスタッフに囲まれK-1選手のごとく登場
ちなみにBGMはCan't stop
お客さんとハイタッチしながらステージへ上がる三島さん
そして手のひらで枠を作って、人差し指を手前に引いている「写真カモン!クイクイ!」って感じ
写真撮っていいのか!
もうみんなカメラ掲げてますよ、そりゃあね。
余韻の中にいるので真横アングルの三島さんステージをどうぞ pic.twitter.com/EceXeyn80B
— ていの@🐰🥁🎮 (@teino_mmmm) April 18, 2023
昨日のONIGAWARAですら写真NGだったのに。さすが主催者、自由だぜ....
その後、グデイの二人は三島さんから諭吉を受け取るとつっけんぼうに退場、コントやん。
ちなみにこの諭吉はGekoさんのものらしい、草。
三島さんのあの2万円、俺のです#OOPARTS2023 pic.twitter.com/62M6f5U9CU
— Wataru Sato/Gecko (@Gecko0120) April 16, 2023
いざギターを持ってcalifornicationのイントロを弾いてた、私はテンション爆上げ、登場SEに続きレッチリ!!と思った
けど会場はシーン...
レッチリ聴かない人も多かったと思うけれど盛り上げ方がわからなかった人もいたのでは...
三島さん「あれ、盛り上がらないな」的なことを言ってからソロ曲を始める
mellow copperというタイトルらしい、plan Bも良かった。
シリアスなラップっぽい曲で飯田さん、キンタ、サティフォたちが茶化しにステージへ登場。
三島さんも「そんな曲じゃないけれど楽しいからOK!」みたいなこと言ってた。
そして何よりdramaのセルフカバーが素敵でした、テクノポップっていうのかな。
最後はみんなで青雲を合唱、ふれあいのこころ、しあわせの青い雲。青雲。
三島さん「この後オストライヒなので情緒をどう持っていけばよいのか悩んでいます。」
そらそうよね。
エンターテイメント性の溢れたライブでした。
österreich
みんな黒い衣装を身に纏って繰り出されるあの儚い世界観、吸い込まれますね。
國光さん「OOPARTSは毎年最初の出番で...」
飯田さん「暗い話?暗い話?」
みたいな感じでステージ上でイチャイチャする2人
österreichが世界観を作ってくれるのでOOPARTSが始まるんですよ。いや三島さんのエンタメも素敵ですが。。。
最後に楽園の君が聴けて良かった。本当にこの曲を聴くと胸が締め付けられるなぁ。。。
國光さんってthe cabs時代から曲を作るたびに「なんでこんなものを作ってしまったんだ」みたいなことを言ってたらしいんだけれど、楽園の君を作ったときだけは「良い曲ができた」ってつぶやいたらしい。
國光さんの中で何かから開放された分岐点の曲だと思うんだよな、って思っていつも聴いてます。
國光さんがMCで「体調に気をつけながらOOPARTSを楽しんでいってね」って言葉をかけてくれた。優しさにあふれた國光さんの言葉、尊いです。
mudy on the 昨晩
シネマと同じく残響レコード出身、そして名古屋の大学出身。
僕も学生時代は名古屋で過ごしたので思い入れがあるバンド。
最近10年ぶりにアルバム出しましたね、昨年のOOPARTSでアルバム出すことを発表してから気づけば1年か。
ライブ行くと毎回SEに小沢健二がかかっている気がするけれどアレはmudyの趣味なのかな、普段の演奏からは想像がつかない。
1曲目はYOUTH、イントロでぶち上がりますね。会場も盛り上がっていました。
4曲目のなななのかではösterreichから國光さんと鎌野さんが語り&ボーカルで登場。
mudyでボーカル入ってる曲ってたぶんこれだけだよね。
そらもうmudyな雰囲気でした、今からRPGのラスボスにでも挑むんか俺は。と思いながら聴いてました。
赤いテレキャスがトレードマークのフルサワさん、いつもこけそうなのにこけないパフォーマンスを見せてくださる。この日もこけなかった。
mudyはいつも良い意味で身内感があるライブをしてくれる、楽しい。
お昼ご飯
今のうちにお昼ご飯。
大学の先輩と合流して協賛のお店に向かう。
第一希望の味噌とんかつは並んでいる、定食屋も並んでいる。
あと周辺にあるのは怪しいカレー屋さん。。。
なんとかカレー屋さんにたどり着く、今日はお店の外で屋台形式らしい。
メガネをかけた小柄なハイテンションおじいちゃんがカレーをよそってくれる。
「からくて、あまくて、からいカレーだよ〜」とニコニコしながらカレーを渡してくれる。このおじいちゃん、ディズニーに出てきそう。
スパイスが効いた中辛カレー、ベンチに座って太陽の光を浴びながら食べる。美味しい。
カレーのあとはコーヒーですね、当然協賛のお店です。
デザートも食べたいのでシュークリームとアイスコーヒーを注文する。
と思ったらあと10分もしないうちにほぼ股下90cmが始まってしまう!
ほぼOOPARTSでしかライブしないのに!
シュークリームを頬張り、アイスコーヒーを飲み干す。
会場内は飲食禁止だからね、こればかりは仕方ない。
先輩はホットコーヒーに苦戦中。
すみません!僕はできた後輩ではないので先に会場へ行きます!!!
ほぼ股下90cm
FUJI ROCKにも出演経験がある神ユニット。
昨年は2日とも出て新曲エグナイを披露してくれた、今年はいかに。
冷静に2日も出なくていいよねってなって今年は1日らしい。
見る側としてもやはりメインステージを見たいので助かる...股下が出るなら絶対こっちにきちゃう..。
今年は新曲ブランケットを披露。昨年のユーモアに溢れたエグナイとは打って変わってサティフォさんの優しさに包まれた曲だった。
フォークソングっぽい弾き語りとギターソロが魅力的な曲だった気がする。
もちろん「エグナイ」も「また明日」も披露。彼らは今年もA・RA・SHIを巻き起こしてくれた。
そして今年はTシャツを作ってきたとのこと。
「貢ぎたいし軽くLITEを見て余った分は全部買うかー」と思って遅めに行ったら売り切れていた。
キンタさん優しいから「今Tシャツの列に並んでいる人、写真だけでも!!」って言ってくれたけれど、シャイな成人男性の僕はそそくさと会場へ戻った。
来年は勇気を出して一緒に写真を撮ってもらいたい。
LITE
OOPARTSのときには数曲見ているけれどいまだにちゃんと聴いたことがない。
英語の歌詞で歌っている曲があった。このバンドってインストバンドじゃなかったっけ。
会社の先輩が好きなバンドとのことでそろそろちゃんと聴かなきゃ。と延々と思っている。
アルカラ
ロック界の貴公子、アルカラ。
稲村さんがリハでHYPER CHANTのシンガロング最後の1音だけ外すというバイオリン使ったバイオリンギャグを何回かやって会場は笑いの渦に包まれる。
高貴なギャグだ。。。
ライブ中のMCでは「今日22時に告知予定やけど、もう22時なんで言いますー!」と先走ってcinema staffとのA.SO.BIツアーを告知、稲村さん自由だなー。もちろん申し込んだ。
最後の秘密基地がノスタルジックでよかった。
以前シネマもカバーしてたし、そんなことを思い出すと情緒的な気分に拍車がかかった。
the telephones
言わずと知れたディスコバンド。
リハでギタボの石毛さんが9mmのdiscommunicationを弾いていて我々世代に刺さるな〜ってなった。
(シネマが残響レコードに入れたのも辻さんが9mmのTシャツを着ていたおかげという逸話もある)
1曲目はMonkey Discooooooo、こりゃフロアもアツくなりましたよ。
僕はtelephonesとは反対側のステージにいたのだけれど、こちらのステージでもtelephonesを知っているであろう人たちは踊って盛り上がっていた。
一方telephonesを知らない人もそれなりに多そうでシンガロングは比較的おさえめだった、にも関わらず盛り上がっていて相変わらずライブパフォーマンスが上手だなと思った。
そしてシンセの岡本さんはリハ時点から相変わらず脱げそうだった、細すぎる、これが内田ゆうほを落とした男か...独創的だ...。
ライブ中はフロアまで降りてきて縦横無尽に駆け回ったり、観客にカウベルを持たせたりと本当に自由だった。カメラマンさん必死についていってて偉い...。
Urban discoでカラフルアフロをつけた辻さんもコラボ。半ズボンでニコニコしながらギターを弾く姿はイタズラ小僧のようだった。
そしてI Hate DISCOOOOOOO!!!
僕は高校生のときにこの曲でtelephonesを知ったこともあり、テンションぶち上がり。
そらもう「うぉーおーおーおーおーおー」からの「ディスコ!!ディスコ!!ディスコ!!」ですよ
最後はLove&DISCOで綺麗に締まって終わり。
石毛さんがMCが「2年前にOOPARTS出た時はこうやってみんなで声を出せる日が来るなんて思わなかった。こうやってアーティストが帰ってこれる場所を用意してくれて、OOPARTSを続けてくれたシネマに感謝とリスペクトを捧げます。」みたいなことおっしゃっていて胸にきた。
2年前のOOPARTSはまだコロナ禍真っ只中で、緊急事態宣言も出ては解除されてが繰り返される中での開催だった。
当時こんな状況下でライブなんて行ってもいいのだろうかとモヤモヤして臨んだOOPARTS、そのときに石毛さんが「ここに来たことを誇りに思っていいよ」っておっしゃってくださって、ああこの人は今僕らが欲しい言葉で僕らを肯定してくれて素敵な方だなって思えた、今でもそのときの光景は強烈に覚えている。
曲とライブパフォーマンスはディスコなのに、こんなに感動的なMCをするのズルいよ、このバンド。
KEYTALK
リハで八木さんがcinema staffのチェンジアップを叩いてくれた。去年も君になりたいかなんかやってたな。ファンサあざす...。
巨匠がテレキャス使っているのは飯田さんが昔AMKでテレキャス使ってたかららしい。知らなかった。飯田さんは「それもっといろんなところで言って」って。
僕もシネマを知ったのはAMKだったのでなんだか感慨深い。
このバンド、まじでバチバチに上手だなと思っていつも見惚れる。
MATSURI BAYASHIのスラップは相変わらず歪みを効かせつつも綺麗で毎回リフとベースソロでテンションがぶち上がる。
最後はシネマの飯田さん、久野さん、辻さんも参戦。
みんなで歌うアワーワールドはとても楽しそうだった。僕もラーラーララーしたい。
sugar titleの曲は詩的な歌詞と対照的な裏腹なダンスロック、この調和が本当に素敵ですね。
ちなみにこの頃ONIGAWARAが のたうち回ってたらしい。めちゃ見たかった。
ONIGAWARAが のたうち回ってる!
— フルサワヒロカズ (@pippikidesu) April 16, 2023
THE BACK HORN
ついに生で見たぞ、この正統派ロックバンド。
ベースのフレットが赤く光っていて目を奪われた。そしてサラッと綺麗な16分のフレーズを弾いたりしてから曲に入ったりして、普段の疾走感ある曲調に紛れた技巧も見せつけられた、かっけぇ...。
もう何よりもコバルトブルーの熱量と一体感がなによりもすごかった。
やっぱりバクホンといえばこの曲ですよね、みんなで力の限り拳を突き上げましたよ。
この曲、神風特攻隊の歌なんですよね、恐怖、勇気、決意、いろんな感情が渦巻く葛藤が伝わってくる曲ですね。
この曲を聴くと自分の悩みはなんて些細なことなのだろうと思います、命とは何か。そんなことを考えさせられる曲です。
コバルトブルーについて書かれている素敵なブログあったのでここに置いておきます。
僕も知覧へ行こうかな、人生のどこかで行かなきゃいけない気がしている。
そして会場のボルテージは最高潮、トリのcinema staffへ。
cinema staff
すべてが最高だった。
バックスクリーンに映し出されるcinema staffの文字、そこに静かに流れるSEの泥棒。
彼らの登場前から拍手が鳴り止まない。
静寂を割くようなギターの鈍い音、1曲目は望郷。
哀愁と希望が入り混じる地元、夜が明けていくあの感じ。
そして2曲目、今日もジャズマス版の海底だった。
今更ながら海底のコーラスってSteal light / Still right / Still writeなんですね。
踠き。足掻き。意地。海底より愛をこめて。
— 三島想平 (@mishimasouhei) November 1, 2021
Steal light / Still right / Still write https://t.co/vwHQpIZ8x8
海底にいる俺たち、光を奪われても、この信念を正しいと信じて、歌を書き続ける。
みたいな感じなのかな。
3曲目、AMK HOLLIC。
イントロで会場のボルテージが明らかに上がった。
薄暗い部室にボロボロのソファ、入り混じったにおい、モラトリアムに立ち向かう葛藤を思い出させるエッジの効いた曲、まじでかっこいいよ。
舞台の下手に出演者のみなさんがいて、ぱっと見ても15人は見えた。
LEGOのキンタさん、KEYTALKの八木さん、たけまささん...みんなガヤがすごかった笑
飯田さんも「うるさいよ、言いたいことあるから黙ってて!笑」って怒りながらも楽しそうに言ってたし。
そしてスマホで観客や自分たちを撮影するアルカラの稲村さん、自由だ...。
4曲目は先月ライブで初披露した新曲フェノメナルマン。
3.28ではコロナ禍という長い長い夜を抜けるために自身を鼓舞する曲だった。この曲は「僕らは超常現象、あんなに遠かった朝がもうそこまで来てる。」って、がんばって進んできた先に夜明けが見えてきたんだなと思える曲。
cinema staffは超常現象です。
5曲目、storyflow。
バックスクリーンに映し出される映像との調和。
最後にセルフタイトルのアルバムジャケットのテントに吸い込まれる演出がよかった。
ここでの飯田さんのMCがとても印象的だった
「みんなもそれぞれの人生があって俺たちみたいに悩んだり苦しんだりすることがあると思うけれど、でも今日みたいな日があるからまだやれる。そういう日を作ることが俺たちミュージシャンがやるべきことだと思う。」
「音楽をやっているひと、バンドを組んでいる人、この中にもいると思うけれど、がんばれば憧れのバンドとも繋がって対バンできるから、俺たちもそうだったから!」
ひとしきり感情をぶちまけた後、溢れ出るように「ああ...幸せだ...。」って飯田さんがつぶやいた。
泣くやん、こんなの。
そしてここからは駆け抜けいてく。
6曲目、希望の残骸。人生、出会いと別れ、希望と葛藤。
7曲目、greate escapeからラストはtheme of usへ。
三島さんが声高らかに「ヒーロー見参!」そしてみんなで「1,2,3,4!」の掛け声。これがライブだよね。
そしてアンコール。
このときの三島さんの言葉がまた良いんだよな。
「俺からも改めて言わせてください!
出演してくださった先輩バンド超大事な友人たち、関わってくださったスタッフのみなさま、ボランティアの方々、本当に本当にありがとうございました!」
「世界一頼りになるメンバー、スタッフ、ファンの皆さん。支えられてばかりなのに僕たちはそれを音楽やライブでしか返すしかできないけれど...。
この2日間で返せたんじゃないでしょうか!」
もらってばかりです、ありがとうcinema staff。
そして想像上の「海について」を演奏してOOPARTSの幕は閉じました。
最後演奏が終わった後の辻さんの達成感にあふれた子供みたいな笑顔がよかったな、今年もこの人が一番OOPARTSを楽しんだと思っているのだろう、僕らも同じくらい楽しめました。
ありがとうcinema staff。
最後に
OOPARTSとcinema staffのライブへ行くたびに思うのですが、自分はこの先どんな未来を歩みたいのか、この豊かで平和になっていく時代の中で自分が本当に何をしたいのかを考えさせられます。
そしてまだその答えを出せていませんが、こうやって好きなバンドを見てみんなで美味しいものを食べてお酒を飲んで眠る日があるだけで自分は幸福なのかなと思っています。
少しずつ自分の価値観を言語化していって、これからも、死ぬまでも自分が幸せだと思える人生を歩んでいこうと思います。
この2日のシネマのセトリをApple Musicのプレイリストで置いておきます。
ICL手術を受けて視力が回復し、半年が経過しました
以前不便さを楽しむなんて記事を書きましたが、もちろん「楽めしない不便さ」もあります。
というわけで、ICL手術を受けて半年が経過しましたので体験談や感想を書いていきます。
ICLとは
ICLとは日本語だと"眼内コンタクトレンズ"で、裸眼の視力を取り戻す医療技術のことです。
引用:[ICL(眼内コンタクトレンズ)とは | 費用・他の手術との違いなど先進会眼科]
角膜を切り、そこからレンズを眼の内側に入れます。
ICLが日本への導入されたのは1997年、
有効性と安全性から厚生労働省に認可されたのが2010年2月と、
実はそれなりに歴史がある技術です。
恐らく"レーシック"なら聞き馴染みがある方は多いと思いますが、ICLは意外と知らない方も多い印象です。
引用:「レーシック」と「ICL」でお悩みの方へ!/品川近視クリニック【公式】
私の近視は両目-7.0Dだったので「もしレーシックをしてもメガネをかけなければいけない」ということでICLを選びました。
※-7.0Dがどれくらいの視力かと言うと、「14.3cm前の自分の指紋は見える」くらいです
視力が良い方からは想像もできないと思いますが、近視が-1.0Dよりも進むと、「視力検査で見るランドルト環」では測定ができず、悪くなるほどマイナス1、2、3と絶対値が大きくなっていきます。
引用:[Vol.19 視力検査で1.0の次が1.1ではないのはなぜ? | 目のおはなし | 株式会社ニデック]
というわけでICL手術を受けてきました。
ICLをした感想
結論から言うと、成功したのでやってよかったです。
視力は両目ともに1.5になり、一切の違和感がないです。
ストレスから解放され快適な毎日を過ごしています。
- 寝たいときに寝れる
- ジムへ行くときもわざわざコンタクトをつけなくてよい
- 旅行へ行く際の荷物が減る
- 急に泊まることになっても問題ない
- マスク生活のメガネ曇る問題が解決された
- 朝起きたときから視界がハッキリしている
などなど
ひとつひとつは取るに足らないことでも、積み重なるとそれなりのストレスを生むものからも解放されました。
ICL手術を受けるに至った背景
先に挙げたようなメガネ・コンタクトの生活が不便みたいなところもあるのですが、
- メガネをかけた自分に対して強いコンプレックスを持っていた
- コンタクトをつけないと1日が始まらないのが面倒で嫌だ
(メガネで過ごした日は充実感を得られない)
という思いがかなり強かったからです。
最初は「なんとなくレーシックをしようかな~」くらいで情報収集をしている中でICLを知ったのですが、身近に実はICLをした方が2人おり、その方々の話を聞いた途端に心理的ハードルがグッと下がったので、まずは無料検査に行くことにしました。
ちなみに私は品川近視クリニックへ行きました。
症例数が日本一というのと、経験者である2人がこちらの病院だったというのが主な理由です。
とはいえ、良いことばかりではない
- 術前・術後の検査が手間
- 手術が痛い
- 術後の1か月間は違和感が半端ない
- 1か月運動・アルコール・サウナ・海水浴など禁止
- 費用が高い
- 私は両目で75万円かかりました
(確定申告で13万円返ってきたので実質62万円です) - レンズが-5D以上だったのと、「コンタクトの入り口をレーザーで作るオプション」をつけたので高くなっています
- 私は両目で75万円かかりました
- 失敗したときのリスクが高い
- ICL難民なんて言葉もあるくらいです
- メリデメはこちらもご参考に
- ICL難民なんて言葉もあるくらいです
あと本音としては「生まれて初めてコンタクトをつけたとき」のほうが間違いなく感動しました。
ICLはあくまで日々のマイナスの感情をフラットに戻してくれるものでした。
最後に
私自身はやってよかったと心の底から思っていますが、決してオススメはしません。
やはり失明などの大きな大きなリスクを背負ってまでやらなくてもよいと思います。
ICLやレーシックは病気を治すものではなく、たとえ手術をしなくても生きてはいけるからです。
私は「リスクを背負ってでも、成功したらより豊かな人生になれたら幸せだ」と思い、手術を受けましたが、このリスク・リターンの大きさは人それぞれです。
なので「オススメしません」と言われてまで価値を感じるのであれば、手術を受けてもよいのではないでしょうか、と思います。
「私が良い面だけを話して、それをきっかけにICL手術を受けた方に何かあったら私はどう生きていけばいいのかわかりません。」
という話をリアルで何回もしているのでここにも書き起こしておきます。
以上、ICL手術を受けた人の等身大の感想です。
私が情報収集した際は美談の方が目立ったので、最後はあえてネガティブめに書きました。
少しでも参考になったら幸いです。
分人という考え方、匿名で発信することについて
からあげさんの記事をきっかけに分人という考え方を知りました。
分人という考え方『私とは何か――「個人」から「分人」へ』書評 - karaage. [からあげ]
からあげさんの記事でも書かれている通り
>分人を一言で説明すると「1人の人間は、分けることのできない個人ではなくて、その中に複数の自分(これを分人と定義)が存在しうる。分人は主に周囲との人間との関係(相互作用)により生じる」というものです。
私もこの考えがしっくりきていてます。
トリプルファイヤーというバンドの吉田さんがこんなことをおっしゃっていました。
引用:https://kininaru-syumi.com/?p=9713
共感できる部分があっておもしろいと思っていましたが、自分の中では腑に落ちきらず、私は「塾での自分」も「学校での自分」も「その他の自分」も、全部が本当の自分でそこにホントもウソもないように思えたのです。
これがまさに分人という考えで、この概念を知ってどこか救わた気分になりました。
なのでこのブログも必要以上に情報を公表せずに、「このブログの自分」として発信していこうと思います。